シンポジウム

プロムナード銀座2004「世界都市のなかの銀座」

日時 2004年10月21日(木) 14時~16時
場所

ヤマハホール

出席者

約300人

共催

銀座街づくり会議・全銀座会・銀座通連合会

後援

中央区

プログラム

基調講演:「国際都市としての銀座」
リシャール・コラス(シャネル株式会社代表取締役社長)
パネルディスカッション:「銀座 -本物に出会う街」
リシャール・コラス/大内順子(ファッション・ジャーナリスト)
團紀彦(建築家)
司会 見城美枝子(青森大学教授)

概要
プロムナード銀座2004

基調講演のリシャール・コラスさんは、「国際都市としての銀座の魅力」と題し、銀座の歴史をひもといたうえで、特にプレステージ・ブランドとまちとの関係などを語り、銀座とシャネルの共通点として「伝統の継承+モダニティ」をあげました。 “界隈”づくり=大人が歩く楽しさに満ちた、行くたびに発見のあるような水平的回遊空間である銀座界隈をつくっていこうと述べられました。
続くパネルディスカッションでは、團紀彦さんが、「日本が一番大切にしてきた街並みを持っている銀座に対して、建築家でもまだまだ知らないことがある。まずこのまちがどうできたか、ということを知ることが重要。ただ建築物をつくっていけばいい、という時代は終わり、建築家のあり方も今変わってきている。そこに何を残さなくてはならないか、という判断をすることも、建築家の大切な役割になっている」と述べ、大内順子さんは、ご自身の銀座の思い出を述べた後に、「最近の銀座では何か物足りない。それは緑や憩いの空間ではないか。銀座特有の路地をもっと生かしてはどうか。一方で高層ビルの提案もあるようだが、一概にどちらが良い悪いということではなく、問題点をよく議論して銀座の新しい面をつくりだすべきではないか」と提案されました。
コラスさんは、「外国人は実は東京のごちゃごちゃ感が好き。これからどうするかは難しいけれど、伝統・歴史・モダニティーのバランスをキープしながらやっていったらどうか。これは法律ではなく、銀座にいる人が一緒に考えるまちづくりだと思う」と述べました。 そして、コーディネーターの見城美枝子さんは、「『過去の記憶』『現在の記録』『未来の予感』。この3つが文化の条件。銀座には本当に素晴らしい過去の記憶がある。この記憶を大事にし、現在、刻々とつくりあげている銀座を記録し、そして未来を予感させてほしい」とまとめてくださいました。