シンポジウム

銀座の街並みを考える 第5回 「銀座への大いなる期待」

日時 2005年5月30日(月) 14時~16時半
場所

教文館・ウェンライトホール

出席者

約120名

共催

銀座街づくり会議・銀座通連合会・全銀座会

後援

中央区

プログラム

基調講演:「銀座への苦言と期待」
松葉一清(朝日新聞論説委員・建築評論家)
ディスカッション:「銀座は期待にこたえているか」
松葉一清/三枝進(サヱグサビル社長)/菊地健容(銀座くのや社長)
司会 蓑原敬(都市プランナー)

概要

松葉一清さんの講演タイトルは「銀座への苦言と期待」。 近代都市計画は最初から、商業施設についての位置づけを欠いており、商売をする人や買う人の視点、顧客満足の考え方にたった計画はないのだ、というのです。
松葉さんは、銀座はどういうまちにしたいのか伝わってこないので、なんらかのメッセージを発信すべきではないかと提言されました。また、これまで商業に重きをおかなかった近代都市の価値観の発想をかえ、商業に携わる人材を育てることにも力を入れるべきだし、人と人の出会いの生まれるカフェもどんどん失われているので、人のつどえる場を有機的につなげてゆくことが大切だと強調しました。
後半は、三枝進さんが、「銀座はアジア的な都市として、矛盾や多義性に満ちた魅力をかかえながら、これからどうしなければいけないか。銀座としての意志を発信していきたい」と語り、菊地健容さんは、「銀座をつくってきたのは諸先輩方とお客様だが、実はまちそのものが生きている。いつも革新性をもっていたからこそ継続してきたこのまちを、うまく成長させていきたい。そのためにも銀座街づくり会議にみなさんの意見を寄せてほしい」と語りました。
最後に、松葉さんは「銀座の価値をほんとうにわかっている人が、どれだけいるのか。そして商店街は誰のためにあり、誰が主体性をもってまちを動かしていくのか」と提起し、再開発問題にしてもユーザーの立場に立って、じっくり話し合って欲しいと、銀座の底力に期待を寄せました。